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2014年5月1日木曜日

【旅行記】牡鹿半島・旧牡鹿町へ

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ゴールデンウイークの前半を使って、宮城県に行ってきました。
初日は牡鹿半島の先端・鮎川にある「ホテルニューさか井」に泊まり、2日目は仙台市内泊でした。
基本的に遊びに行っただけなのですが、それでも牡鹿半島の先端まで車を走らせたのは一応の理由があります。鮎川の復旧の現状を見たい、と考えていました。

鮎川は、2005年以前は牡鹿町でしたが6町村合併により現在は石巻市に属しています。旧石巻市内の中心地も大変な被害を受けました。その情報は、復旧の状況とあわせて耳に入ってきていました。意識的に情報を取りにいけばネット上でも拾えます。どんな復興支援が行われているかについても情報は手に入っていました。

しかし、旧牡鹿町の情報はまったくといっていいほど入ってきませんでした。
「これは行って見るしかないな」
と思ったのです。また「ホテルニューさか井」は以前の仕事で大変お世話になったにもかかわらず、その後一度も訪れることもせず不義理が続いていたのでいい機会だと思ったのでした。



行って見て驚いたのは、がれきが処理されただけでその後、更地のままなにも手付かずになっている場所がほとんどだったことです。復興どころか復旧も出来ていないと感じました。「復旧から復興へ」的なスローガンも見かけますし、他の地区では確かにそういう側面もあると思いますが、ある意味、こうして取り残されたようか状況におかれている地区もあるのだ、ということを再確認しました。

宮城県で言えば、さまざまな問題をまだまだはらみつつも、気仙沼や石巻(旧石巻市街)などは復興に向けて歩み始めています。しかし、まだまだその段階にも達しない地区もあるのだ、ということも頭に入れておかないといけないと思います。


翌朝、ホテルニューさか井の社長と9年ぶりに会うことができて、2時間ほどお話しさせていただきました。音信不通だった間のことを話しながら、旧牡鹿町の復旧の現状、ホテルの現状を含めてさまざまな話題についても話を伺いました。

僕が診断士の資格を取ったことを知ると、復興関係の助成金の申請で診断士の世話になったこと、その後も引き続きさまざまな形で支援を受けていることなどを話してくれました。

ただ、ちょっと洩らされていたことがあります。不満というより、しょうがないことだし、だからその面では他に支援を頼んでいるよ、というニュアンスでしたけど。 ざっくり言えば「旅行業とか旅館業をわかっている診断士の人っていないよね」ということです。だから、販促(つまりは集客)の支援といってもどこかピントがずれているような気がする、現実、集まらないし、ということでした。

あの業界、際立って特殊なわけではないですが、外から見ているとわからないことがけっこうあります。目立って特殊ではないがゆえにその特殊性があまり意識されない。でもやっぱりその特殊性を理解しないと、どういう形であれ、十全な結果が導き出せないのではないかと思います。

いないとは思いませんが、旅行業とか旅館業をわかっている診断士の人は少ないのだろうな、とは感じていました。だとしたら、そのへんに僕がお役に立てる道があるのかも、と考えています。

社長とは再会を約束してきました。とにかく、視野を広げて、自分が役立てることを模索しながらかかわりを持ち続けていきたいと思います。



ニューさか井から見た朝日







PS
金華山もまったくといっていいほど復旧が進んでいません。神社自体はともかく、参道は手付かずのように見えてしまうほどです。ここは聖地としてはもちろんのこと、鮎川の観光誘致には欠かせない場所です。一刻も早く復旧が進むことを願います。