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2014年3月5日水曜日

【書評】企業診断・3月号~『震災から3年―診断士がしてきたこと、これからすべきこと』

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企業診断 2014年 03月号 [雑誌]


定期購読している「企業診断」の3月号、
今月の特集テーマは
『震災から3年―診断士がしてきたこと、これからすべきこと』
でした。

この3年間、さまざまな形で被災地と関わってきた5名の診断士の方が紹介されています。きっかけも支援の方法もそれぞれですが、「そうか、こういう形もできるんだ」ということを思わせてくれる内容ばかりでした。

もちろん、紹介されている内容は、誰でもができることではありませんし、その必要もないのかもしれません。しかし、診断士の方々が3年間、被災地やそれに関連した活動にどのように取り組んできたかという具体的な事例を知ることは、これからどのような活動が可能なのかを考えるきっかけになると感じました。

■原点回帰

そうです、僕自身、読みながらちょっと考え込んでしまいました。
自分が一度、棚上げしてしまった診断士資格の勉強を再スタートしたのは2011年の10月でした。再チャレンジを決めたのはその一月前、ちょうどこのブログを書いたころです。
■ 【雑記】あれから半年と~

再チャレンジを決めたきっかけはいくつかあるのですが、そのひとつとして確実に上記のブログに書いた、仙台行きがありました。この前にも、宮古を見に行ってたし、南三陸町でのボランティアツアーにも参加していました。それはそれで僕にとっていい経験になりましたし、行ったことが何の役にも立たなかったとは思っていません。

でも、ボランティアツアーに参加し続けることが僕にできるもっとも効果的な貢献だとは思えませんでした。それが確信に変わったのが仙台に行ったときだったということです。

昔、東北で観光に携わった者として、違う切り口ので貢献の仕方があるのではないか。そのために一度棚上げしておいたことを棚卸しして、診断士を目指してみよう、その資格が武器になるかもしれない、と思ったことが、大きなきっかけのひとつでした。

そのことを忘れたことはありません。でも、まず合格しないと、まず登録しないと、ということで目先のことに流されてきたような気もします。もう登録も終わったわけだし、もうすぐ春を迎えて道路事情もよくなってくるわけですから、そろそろ本格的に原点を確認しながら、どう動いていけばいいか、考えなくてはいけないと思ったのでした。


■未来に向けてできること

これからできることとして、いくつか例が挙がっています。
まずは「実際に被災地に行ってみること」そして現地の人と話をすること。すべてのスタートはここだと思いました。
顧客にとっての価値は顧客に聞かないとわからにわけですから。まずはここからスタートする。その上で、「自分になにができるだろうか?」自問してみることから、動き始めるのだと思います。

その他にも
・地元商店街などの復興イベントに参加する、なじみの商店街などがあれば復興イベントを提案してみる。
・販路の拡大や、首都圏や近畿圏などの消費者に受け入れられる商品コンセプトの提案
・被災地と被災地域外との交流促進
などが挙げられていました。

ただ、現地の状況は、刻一刻と変わっていきます。関心を失わず、定期的に訪問することで、その変化を感じ、ニーズをつかんで、あらたな行動に変えていく必要があるとも感じました。

単なる復興支援金による地域活性化という段階は終わりを迎えつつあり、すでに、企業や住民自らの力で経済的自立ができる復興へという段階に入ってきていると思っています。そのために、僕らができることは今まで以上にあるはずだと思います。それをきちんと見極めて、これから動いてこうと決めました。