ハイブリッドコンサルタント

2014年1月13日月曜日

【勉強法】診断士二次試験攻略の前提になる力

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最近、出身の受験校(TAC)で開催された診断士試験向けのガイダンスのフォロー業務をやらせていただくことがありました。フォロー業務とは、専門の講師の方が1時間程度説明をした後、個別相談に乗ることが主な仕事です。「個別」相談ということで、時間的に講師の方ひとりで対応することがでないので、2~3名の合格者がその業務につきます。僕は受験生時代にお世話になった先生がガイダンスの講師をされるときを中心に数回、させていただきました。

そのさい、当然ですが2次試験対策についての相談もされることがあります。実はこれが困る(苦笑)1次は勝因について分析できているのですが、2次の勝因は自分でもはまったく分からかったからです。

それでもようやく、ひとつだけ確実にアドバイスできることを見つけたように思います。相談されては考え、そして今回の結果(2013年末の合格発表)を踏まえたとき、なによりこれを外してはいけないだろうということがありました。

端的に言えば「読解力」これをなおざりにさえている方が多いのではないかと感じています。

「与件文と設問文の設定がすべて」という話はよく聞きます。与件文にすべての根拠を求めよ、自分勝手な回答を書くな、ということもよく聞きます。では、その前提はなんでしょうか?それは「与件文を論理的に正しく読むこと」につきます。この前提を飛ばして、回答の仕方や設問との紐づけの仕方を学んでもそれは小手先にテクニックになりかねません。与件文の大枠の論理の方向性をしっかり押さえず、部分部分の記述に引っ張られて回答を作成すると、結局得点できないということになってしまうと思います。

論理的に文章を読むために最低限、気を付けておくことは「助詞・接続詞・指示語」です。

助詞であれば
・僕は食べる。
・僕が食べる。
・僕も食べる。
この三文の違いが分かる程度の知識は必要です。

接続詞であれば、順接・逆接・その他、の接続詞について把握しておく。特に
・確かにAである。しかしBだ。
という文章の場合(いわゆる譲歩逆接文と言います)に、AとB、どちらが筆者が言いたいことなのか理解しておかなくては主旨を読み違えます。

指示語であれば、その指示語は何を指しているのか、普段から意識して文章を読むようにすること。特に指示語は「後ろ」の言葉を指す場合があったり、全体をまとめる働きがあることを知っておくことは必須です。

以上のような知識を前提に、「読む」という訓練をしておくことが必要になります。
こうした読解力の前提があって初めて、さまざまなメソッドが活かせるのだと思います。

こうした訓練は、大学受験で現代文を学んだ人なら過去にやってきているはずです。ただ、その後はそんな読み方はしなくなっているはずですので、出来れば、簡単なものでいいので大学受験用の現代文の参考書を人と理読んでおくこともお薦めします。

さらに時間があれば(受験経験者であれば)、

論理トレーニング101題



 
このあたりの本を3月くらいまでに読破して、論理的に読み解くことのトレーニングをしておくといいと思います。こうして身につけた論理性は読解以外の部分でも役に立つと思います。

繰り返しになりますが、まずは「与件文を論理的に正確に読み解けるようになる」ことがスタートです。これなくしてどんなテクニックも活かしきれません。逆に読解力の上にテクニックを身につければ得点獲得能力は安定するはずです。読解力の自信のある方以外は、最初の段階でこのことを意識して勉強されることをお薦めします。